執筆者:髙木 憂也
メガデル運営部(株式会社タカミヤ)


茨城県は国内でも有数の農業県!!


温和な気候と広大で平坦な大地、そして豊かな自然に恵まれた茨城県において、農業は地域の基幹産業として重要な地位を占めています。

本記事では茨城県内の農業を地域ごとにご紹介します。


農業産出額は全国第3位



令和4年の農業産出額の合計は4,400億円を超え、北海道、鹿児島県に次ぎ全国第3位を誇ります。

内訳は、米が約14%、園芸が約52%、畜産が約30%となっています。

近年、園芸部門の割合が増加している大きな理由は、大消費地である首都圏に隣接していることなどの有利な条件をいかして、野菜、花き等の生産が盛んにおこなわれているためと考えられます。


(参考:茨城の農業 – いばらき農業アカデミー


茨城県のおもな農産物


令和4年主要農産物産出額では鶏卵、かんしょ、ねぎ、干しいも、メロン、ピーマン、れんこん、切り枝、こまつななど全国第1位の産出額を誇る品目が数多くあり、他にもレタス等の野菜、日本なし等の果樹、さらには米の生産も盛んです。

東京都中央卸売市場青果物取扱高は21年連続で日本一を記録しており、本県はまさに全国有数の農業県なのです。


茨城県が全国第1位の農畜産物


  • 鶏卵
  • かんしょ
  • ねぎ
  • 干しいも
  • メロン
  • ピーマン
  • れんこん
  • 切り枝
  • こまつな
  • みずな
  • くり
  • チンゲンサイ
  • セリ

各地域の特徴をご紹介



茨城県は、温暖な気候と広く平坦な農地に恵まれた、日本有数の農業県であり、農業産出額では全国第3位を誇ります。

特に園芸作物(いも類・野菜・果実・花き)の割合が高く、カンショ(サツマイモ)やメロンなど、全国でも産出額が上位に位置する品目を多く生産しているのが特徴です。

さらに、首都圏に近い立地を活かし、重要な食料供給拠点としての役割も担っています。

県内は5つの地域に分けられ、それぞれの地域で特色ある農業が展開されています。以下に、地域ごとの主な産地や品目を紹介します。


県北 中山間地域で、しょうきぼながらも観光と結びついた特色ある農業

  • 有機農業モデル団地
  • 観光果樹産地(ブドウ、ナシ、リンゴ)
  • 直売所向けの多品目野菜
  • 奥久慈ブランド野菜(ナス、ネギ)
  • 新規参入による奥久慈イチゴ産地
  • 枝物の広域産地
  • 良食味米産地

県央 平坦地域と中山間地域で、多種多様な農業

  • 様々な園芸産地(ニラ、メロン、レンコン、ネギ、業務用キャベツ、クリ、コギク)
  • 全国一の干し芋産地
  • 米麦などの大規模土地利用型農業

鹿行 全国トップレベルの産出額を誇る、園芸主体の農業

  • 施設園芸の大産地(メロン、イチゴ、トマト、ミニトマト、ピーマン、コマツナ、ミズナ、オオバ、ホレンソウ、パクチー)
  • 露地野菜(根菜)の大産地(カンショ、ニンジン、エシャロットなど)
  • 温暖な気候を活かした花き産地(センリョウ、ワカマツ、和菊)
  • 地域ブランド米

県南 都市化と共存する多様な農業

  • 水稲の大規模経営
  • 生産量日本一のレンコン産地
  • 果樹(ナシ、ブドウ、クリ)
  • 野菜産地(ネギ、イチゴ、トマト、カボチャ)
  • 花き産地(グラジオラス、コギク)
  • 有機農業
  • 都市農村交流の取り組み

県西 首都圏へのアクセスと平坦な地形を生かした大規模農業

  • 露地野菜(葉菜類)の大産地(レタス、ネギ、ハクサイ、キャベツ)
  • 果菜類の産地(こだまスイカ、イチゴ、トマト、キュウリ、メロン、ズッキーニ、ニガウリ)
  • 果樹(ナシ)
  • 米麦などの大規模土地利用型農業

茨城県でブランド化されている農産品・品種


イバラキング(メロン)

「イバラキング」は、茨城県が独自に開発した青肉系メロンのブランドです。上品な甘みと、なめらかでみずみずしい果肉が特徴で、高級感のある外観からギフト用としても高い人気を誇ります。品種名は「茨城(イバラキ)」と「キング」を掛け合わせたもので、県の誇りを込めたブランドメロンとして市場でも高く評価されています。

紅はるか(干しいも・さつまいも)

茨城県は干しいもの生産量が全国一を誇り、その主力品種が「紅はるか」です。甘みが非常に強く、ねっとりとした食感が特徴で、干しいもに加工すると糖度がさらに引き立ちます。茨城産の干しいもは品質が安定しており、贈答用としても全国的なブランド力を持っています。

ひとりじめBonBon(小玉スイカ)

「ひとりじめBonBon」は、JA常総ひかりが生産する小玉スイカのブランドです。皮が薄くて甘みが強く、冷蔵庫に収まりやすいサイズで、家庭用として高い需要があります。小ぶりながら味に妥協のない高品質なスイカとして、地元はもちろん都市部でも評価が高まっています。

筑波(栗)

栗の生産量全国1位を誇る茨城県。その中でも代表的なブランドが「筑波(つくば)」です。実が大きくふっくらとしており、甘みが強くホクホクとした食感が特徴です。焼き栗や栗ご飯などに最適で、加工品にもよく使用されています。県内外での需要も高く、秋の味覚として定着しています。

やさとユリ(切り花)

茨城県南部で生産される「やさとユリ」は、JAやさとによってブランド化された高品質なユリの切り花です。花のもちがよく、華やかで存在感のある花姿から、首都圏の花き市場やホテルの装飾、イベントなどで重宝されています。生産者による丁寧な管理と出荷体制がブランドの信頼性を支えています。

水戸セリ(セリ)

水戸市周辺で栽培される「水戸セリ」は、正月料理に欠かせない青菜として知られており、その品質と香り高さからブランド化が進んでいます。特にシャキッとした歯ざわりと豊かな香りが特徴で、冬場の旬の野菜として県内外の市場で人気を集めています。


施設園芸の重要性



地域の特性を踏まえ、今後の農業の安定・発展を図る上で注目されているのが「施設園芸」です。露地栽培と比べて気候の影響を受けにくく、高収益を狙えるビニールハウス栽培は、特に気象変動や災害リスクの高まりを受けて、導入の動きが加速しています。


茨城県は比較的温暖な気候に恵まれている一方、近年では集中豪雨や台風、強風、異常高温など、異常気象の影響が拡大しています。こうしたリスクは、特に露地栽培にとっては収量減少や品質低下といった深刻な被害をもたらす要因です。台風による冠水や強風被害が過去に報告されており、地域農業における「気象災害への備え」は重要な課題となっています。

施設園芸は、こうした外的環境の影響をある程度抑制できる手段として注目されています。特にビニールハウスの導入は、天候に左右されず計画的な栽培が可能となるため、収量や品質の安定化、さらには労働生産性の向上にも寄与します。



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出典:茨城県農林水産業の概況


出典:農業大県・茨城県の特徴と特産品